HBs抗原陰性での肝がん認定で、B型肝炎訴訟の和解成立
今日は嬉しい和解のお知らせです。
若いころに献血でB型肝炎キャリアを指摘されていたものの特に治療をせず放置していたところ、10数年前に肝がん(HCC)を発症。発症時にはHBs抗原陰性、HBc抗体高力価陽性という方ですが、肝がん(3600万円)で和解が成立しました。
発症時にHBs抗原陰性であり、HBVーDNAも血液中に「検出せず」の状況であったことから、HBVと肝がんとの因果関係について、主治医に意見書の作成をお願いしても積極的なご協力は頂けませんでした。最悪、無症候性キャリアでの和解となるのかと心配しておりましたが、HCCの発生機序についての医学的な知見を主張して、無事HBVと肝がんとの因果関係が認められて3600万円での和解となりました。
B型肝炎ウイルスに感染したからといってすぐに肝がんが発生するわけではなく、持続感染の状態を経て、肝炎や肝硬変を経て長期間経ってから、肝がんが発生すると考えられています。ウイルス量が多いほど肝がん発生のリスクは高まりますが、少ないからといってリスクがないわけではありません。血中にHBV-DNAが検出されず、またHBs抗原が陽性であったとしても、いったんキャリアになれば、肝臓にはダメージが残っており、肝がんになるリスクは、感染していない方に比べて高いのは当然です。
これまでにも、発症時にHBs抗原陰性であっても、持続感染であることが確認できた場合には、発症時の状況やその後の経緯などにより、HBVとの因果関係が認められて和解できた例を経験しておりましたので、この方の例でも和解できる可能性が高いと思っておりました。
主治医に否定的な意見を言われたとか、他の事務所で無理ですねと言われたという方でも、念のため、当事務所にご相談ください。ご事情を総合的に分析して和解できるかどうかの検討をさせていただきます。諦めないで、ご相談ください。(弁護士 澤田有紀)
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