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事例
06

生前から準備

生前に相談会に出向き覚悟を決めて準備されたお父さんの遺志を受け継いで訴訟へ。

相談者 Kさん 性別・年齢 男性・70代
症 状 肝がん 給付金額 3,600万円

相談者は70歳代の男性。ご相談から4ヵ月後に亡くなられたため、キャリアであることをどう証明するかという点が焦点になりました。

訴訟を思い立った動機

肝がんと気づいたときには、すでにステージ4

Kさんに肝がんが見つかったのは70歳のときでした。飲酒や喫煙の習慣がなく、健康にも気づかってきたKさんでしたが、見つかったときにはステージ4まで進んでいました。末期がんを宣告されたことのショックははかり知れないものでしたが、Kさんは自身の肝がんの感染源が集団予防接種によるものではないかと思い,残された家族のためにもB型肝炎訴訟を起こすことを決意しました。

「みお」との出会い

自ら積極的に動いて資料収集

まずは、提訴に必要な知識を得ることから始めようと、Kさんは「みお」が開催していた無料説明会に参加しました。帰宅したKさんは、マンツーマンで弁護士がつき、時間をかけて話を聞いてもらえたと満足な表情で語られていたそうです。提訴に必要な資料についての説明をもとに、Kさんは少しずつ資料収集を始め、闘病中の体を押して訴訟手続き依頼のため「みお」に来られました。

予期せぬできごと

発病からわずか4ヵ月後に死亡

提訴に向けての準備作業を進めていたKさんでしたが、闘病の甲斐なく、発病から4ヵ月後に死亡されてしまいました。訴訟に必要な書類は、生前に本人が用意されていたものが少なからずありましたが、重要書類の一つである持続感染を示す証拠資料が不足していました。

訴訟を起こすには、一過性の肝炎でないことを証明するために、6ヵ月以上の間隔を開けた時点の血液検査結果の提出が求められます。この間、ずっと肝炎ウイルスの数値が陽性であることを示していれば、持続感染者であると認められるという重要な要件です。ところが、Kさんは肝がん発症から4ヵ月で死亡されたため、6ヵ月以上感染していたことを裏づけることができなかったのです。

「みお」はこうして解決

証拠資料不足を医学的知見でカバーして立証

本来は提出すべき、持続感染者であることの証明が本人死亡のため検査を実施できず、資料としては不備な点もありましたが、「持続感染を認めるべき事情」について医学的知見を踏まえて主張しました。国側も医学的判断からの要件充足を認めて和解が成立。3,600万円の給付金を得ることができました。

給付金訴訟をお考えの方へ 弁護士から

説明会の席で私たちの話を熱心に聞き、納得するまで質問されていたKさんのことを覚えています。この件にかかわった弁護士たちスタッフは、病いを押して自ら資料を収集されていたKさんの気持ちを思い、お父さんの意志を継いで相談に来られた長男の方に必要な書類をお知らせしました。さっそく長男も含め相続人の方も手続きを継続することに納得され、提訴に踏み切りました。後日、長男の方から「『お父さんの努力が実を結んだよ』と墓前に報告をしてきました。」と報告を受け、私たちも気持ちが安らぎました。

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