感染の経路や状態によっては、給付の対象者にならない場合もあります。ご相談の前にセルフチェックをしておけば、問い合わせをしただけ時間のムダだった、という残念な結果になることを防げます。
幼少期(7歳未満)にB型肝炎ウイルス(HBV)に感染し、6ヵ月以上HBVが血液中に存在している状態で、給付金の対象者に求められている要件です。持続感染している方はHBVキャリアとも呼ばれ、10~15%の方は慢性肝炎を発症するといわれています。
「みお」が作成した検査依頼書をダウンロードして、お近くの医療機関にお持ちください(依頼書は電話などでも当事務所へ無料請求いただけます)。
検査目的・内容が記載されていますので、あなたが説明する必要はありません。
「過去にB型肝炎ウイルスに感染していた形跡があります」といった指摘を受けた方も、まずは検査を受けて、持続感染している(キャリア)かご確認ください。
①②③に が付けば、あなたは一次感染者として給付金をもらえる可能性があります。
①③や③だけが でも、給付金をもらえる可能性があります。
B型肝炎ウイルスに持続感染している(キャリア)かどうかチェックするには
イ)ウイルス陽性の検査結果が半年以上開けた2時点である(半年以上続いている)
または
ロ)HBc抗体が高力価陽性の検査結果がある
のいずれかを満たし、さらに
ハ)B型肝炎ウイルスHBVの遺伝子型(ジエノタイプ)がAe型でないことを示す
検査も必要です。Ae型は1996年以降に日本で感染例が確認されているためです。
イ)のウイルス陽性とは、HBs抗原、HBe抗原、HBc抗体、HBV-DNA(B型肝炎ウイルスDNA)などのいずれかが陽性という意味です。これらの陽性が認められる場合は特に問題がないのですが、悩ましいのはウイルス陰性の検査結果でHBc抗体が陽性という場合です。献血でB型肝炎ウイルスの感染を指摘されたという方には、このようなケースが多いです。献血では、HBs抗原が陰性でも、HBVウイルスがごく微量に紛れている可能性を考えてHBc抗体も検査することになっており、この場合は、低力価・高力価を問わず、陽性かどうかで判断しているからです(HBVキャリアでは通常高抗体価です)。このためHBc抗体は、陽性だけでは足らず、高力価陽性という条件が付きます。高力価かどうかは、検査方法と検査試薬を確認して判断する必要があります(こういった注意点は検査依頼書に記載しています)。
イ)またはロ)の他に、ハ)のジエノタイプ検査も受けて、B型肝炎ウイルスの感染が成人になってからではないことを証明します。
②の集団予防接種等で感染したことを直接証明することはできないので、一次感染者であることを証明するには、幼少時からの持続感染の最も有力な原因である「母親からの感染」でないことを証明して、集団予防接種等での感染を間接的に証明します。
お母様に、HBs抗原とHBc抗原の検査をしていただきます。自治体で実施している無料の肝炎検診では、HBs抗原しか検査してもらえませんので、必ず、医療機関でHBc抗体も検査してもらってください。かかりつけの医療機関でも対応できる検査項目です。
HBc抗体については、検査方法について詳細を説明する必要がありますが、「みお」が作成した検査依頼書をこちらからダウンロードしてご持参いただけば、説明の必要はありません(依頼書は電話などでも当事務所へ無料請求いただけます)。
①生前にHBs抗原の検査を受けておられたかどうか、確認していただくことになります。入院時に検査をされていることが多いので、医療機関にお問合せください。80歳未満の時点のHBs抗原陰性の検査結果が見つかればOKです。
②①が確認できなければ、年長のごきょうだい(兄または姉)がいらっしゃれば、どなたかお1人に検査を受けていただきます。検査項目は上記1のお母様と同じ、HBs抗原とHBc抗体です。
厳しい状況になりますが、諦めないでください。証拠はないが、お母様は間違いなく感染していなかったという方は、望みはあります。こちらのブログをご覧ください。
一次感染者として給付金をもらえる可能性があります。
①③や③だけが証明できた方も、お母様やお父様などからの二次感染者 三次感染者として給付金をもらえる可能性があります。
B型肝炎給付金制度の支給対象になる方は もご参照ください。