思い込みでB型肝炎給付金をあきらめないで
お問い合わせいただいた中で、よくきく「思い込み」をご紹介します。
なんらかのきっかけで対象外と思い込んでおられるかたもいらっしゃいますが、当事務所にご依頼いただいた結果、給付の対象としても認められた例も沢山あります。
その1:身内に感染者がいるから、対象外。
姉(妹)(兄)(弟)がキャリアで自分もキャリアなので、母子感染といわれたというケースや、お母さんが過去にB型肝炎の治療を受けたことがあるからお母さんもキャリアだと思い込んでいるケースです。
お母様に検査をしていただいて、お母様がキャリアと判断される血液検査結果が出れば、「母子感染」と推定されてしまいますが、キャリアと判断されなければ、きょうだいそろって一次感染者(集団予防接種が原因で持続感染した者)として請求が認めらます。
お母様がキャリアと判断される基準は、
①HBs抗原陽性と出た場合 または
②HBs抗原陰性でもHBc抗体が高力価陽性と判断される場合 となります。
HBs抗原が陰性の場合、HBc抗体の高力価陽性と判断されることは私の経験では、結構まれです。CLIA法で10以上、最新のCLEIA法では100以上 というのがその基準です。したがって、たとえば、CLIA法で9.9ならOKなのです。
このような例をたくさん取り扱った経験がございますので、「お母さんがキャリアなので、」というお申し出については、まずは、お母さんに検査をしてもらってくださいというところからスタートします。
その2:以前、医者から無理といわれた
誰しも、B型肝炎に感染していると告げられたら、医師に、感染経路について質問すると思います。「お医者さんから母子感染といわれた。」というお話を結構ききます。
たしかに、母子感染が感染ルートの有力な原因であることは間違いありませんが、母子感染かどうかということは、きちんと確認したわけではなく「母子感染」といわれる例も結構あるのです。
B型肝炎給付金裁判においては、幼少期の集団予防接種による注射器の使いまわしも大きな要因であることが明らかになっております。
予防接種で感染したことなんて証明できるのはごく一部の人だけだけなので自分は無理と思われるのも当然ではありますが、裁判の過程で、国は原告団と「母子感染ではないらしいということを一定の資料で証明できれば、集団予防接種による感染の可能性が高いという推定がはたらく」ことで合意しています。
「母子感染ではないらしいということの証明」については、原告団との基本合意においては、
◼︎母親がHBs抗原陰性かつHBc抗体陰性(または低力価陽性)の血液検査の結果を提出することを原則としつつ、母親が死亡している場合は、80歳未満であればHBs抗原陰性の検査結果のみでよいこと。
◼︎母親が死亡している場合に限っては、年長のきょうだいのうち一人でもB型キャリアではないことの証明ができればよい
ということになっております。
当事務所の取り扱い事例では、上記の基本合意の枠に収まらない場合でも、総合的な判断により、和解に至った例が多数ございますので、まずはご相談をいただければと思います。(弁護士 澤田有紀)
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