B型肝炎ウイルスのジェノタイプ検査って?
HBVジェノタイプ検査(ゲノタイプ)は,成人期の感染でないことの証明として厚生労働省の手引き要件5で要求される検査です。
「Ae」と確認された場合は,成人期の感染であると判断され,給付金支給の対象外となります。
ジェノタイプAeはヨーロッパで多くみられるタイプで,平成8年以降に日本でみられるようになったといわれています。従来から日本にあるタイプは「B」か「C」が多く,乳幼児期の感染がキャリアになる可能性が高いといわれていますが,「Ae」は成人期に感染してもキャリアになる可能性があり,しかも肝炎などの発症のリスクも高いといわれています。
平成7年以前から感染していることが判明しているのに,ジェノタイプAeと判定された方もいらっしゃいましたので,従来から日本には存在しなかったタイプということでもなさそうです。
これまでに,私たちの取り扱ったご相談者の中で,検査をしてジェノタイプAeで断念というかたは,数人程度いらっしゃいますが,全体のご相談者の中の比率からすると,ごくわずかで1%以下程度という印象です。
治療方針を決めるために,あらかじめ医療機関でジェノタイプの検査が実施済みの方もいらっしゃいますので,あらためて検査をするかどうかは,まずは通院先の医療機関に実施済みかどうかを問い合わせをしますが,未実施の場合は,平成7年以前に感染が判明している場合を除いて,検査をしていただく必要があります。
ジェノタイプの検査費用については,給付金請求が認められた場合,一部を国が払ってくれる場合もありますが,平成7年以前から感染していることが判明している方の場合は,ジェノタイプの検査が不要ということになっていますので検査費用は出ません。
せっかく検査したのに,不要だったのでお金は出せませんと言われると,なんかもやもやした気持ちになります・・・・。
ジェノタイプについて詳しく知りたい方は,こちらの記事(↓)も参考になさってください。
HBVジェノタイプのお話し
(弁護士澤田有紀)
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