カルテの開示について

B型肝炎給付金請求のために,一定の時期の医療記録(カルテ)の写しの提出を求められることから,「医療機関に対してどのように説明したらカルテのコピーを交付してもらえるのか」悩ましい場合があります。

公立の病院や大きな病院であれば,医事課というのがあって,カルテの開示についての手順などの取り決めがすでにあり,それに沿って手続きを進めることができる場合が多く,問題になることは少ないのですが,それでも,カルテの開示請求があると,「情報開示委員会」に諮って開示の許可を得てからになりますとか,電子カルテになる前のカルテであれば,手作業でコピーが必要となりますので何か月もかかりますとか,すんなりと出してもらえないこともあります。

個人医院などの場合は,院長先生のパーソナリティによって,開示までの道のりは様々です。当事務所から開示の依頼書を,患者さんに持って行っていただくのですが,それでも,院長先生と直々に電話などでお話をしてお願いして趣旨を説明しなければ出してもらえないこともあります。

直近1年分の医療記録は,肝臓の件で通院していなくても,国からは提出を求められます。「どうして出さないといけないのか。肝臓の件ではなく,高血圧で通院されているだけなので,関係ないから出さない」と院長先生がおっしゃるものもっともなことだと思います。

しかし,ジェノタイプの検査のために受診しただけであっても,最近1年間に通院しているのであれば,国からは提出を求められます。また,肝臓の件で通院している病院のカルテに,高血圧で別のクリニックから投薬を受けているという記載があれば,高血圧で通院しているクリニックのカルテの提出を求められます。

「関係ないのに,どうして提出しなければいけないんですか?」と問われれば,「基本合意書で提出することとされているからです」というお決まりの答えしかありません。国は「決まっていることですから」という思考停止の答えしかくれませんので,こちらもお医者様やご依頼者様に「決まっていることなのでお願いします」としか言いようがありません。

「泣く子と地頭には勝てない」という諺がありますが,B型肝炎給付金請求に限らず,国を相手に物事をすすめようとすると,思考停止しなければ前に進まないことも多々あります。

でも,お役所仕事というのはこういうものだという諦めて,こっちも思考停止に陥ってしまうのだけは気を付けなければ・・・・と思います。