アディーレ法律事務所業務停止の余波(その2)
アディーレ法律事務所が業務停止となってから,もうすぐ2週間になります。業務停止となってから最初の2,3日は,アディーレに連絡がつかず,東京弁護士会の特設窓口にも電話がつながらず,依頼中の方の不安なお気持ちはいかばかりだったかと思います。
このころに当事務所にお問い合わせいただいたお客様は,「とにかく,続きをお願いします・・・」と,最速の日時でアポイントをとって駆け込んでこられたという印象です。弁護士に何か事件を依頼するということだけでも人生にめったにないことですから,頼んでいた法律事務所が業務停止になって続きがどうなるかわからないという事態に直面され,本当に大変な目にあわれたと思います。
私もこのころ何人かの方と面談しましたが,みなさん本当に良い方でした。今回の事態により余計な負担が発生しないよう,費用面でも労力面でも,できるかぎり当事務所でお引き受けをしますとお話をしたところ,みなさんホッとして本当に安心した様子で帰られました。
週明けの16日ごろからは,アディーレがすべての依頼中の方にお手紙を出して連絡を取り始めたことにより,今後どうすべきか,どうなるのかが分かり始めてきました。別の弁護士を探すという選択をされた方がネットでいろいろと検索をされて,取り扱い分野で事務所を比較して,費用や経験数など,熟慮したうえで弁護士を選ぶという感じのお問い合わせが増えてきました。
当事務所の費用体系は成功報酬制で給付金の8%(税別)をいただいておりますが,国から弁護士費用として給付金のほかに別途4%が弁護士費用として支払われるため,実質のご負担は約4%となっています(※無症候性キャリアの方は実質8万円と消費税)。
費用体系について,あらためて全国的に展開している法律事務所グループのHPを見てみると,
給付金の12%としているところ,
15%としているところ,
15%+6万円としているところ,
そのほかにも16%+1%としているところなど,いろいろと出てきます。
こうしてみると,当事務所の費用体系はアディーレと近く,弁護士費用が安い部類にはいっていることに気づきました。
当事務所ではこれまで,B型肝炎給付金関連の裁判は,大阪,京都,神戸の裁判所にそれぞれ提訴してきましたが,アディーレの引継ぎ案件ですでに東京地方裁判所に提訴している件については,お客様の便宜を考えて,そのまま引き続き東京の裁判所で対応させていただきます。その場合でも交通費など余分な経費の請求は致しませんのでご安心ください。(弁護士澤田有紀)
(追記11/1)アディーレ法律事務所からの引継ぎについて,当事務所と直接アディーレ法律事務所とやり取りをして,1週間程度で原本書類などすべて簡易書留郵便にて受領できております。母子手帳などを預けてご心配の方もいらっしゃいましたが,すべてこちらに移管できております。