給付⾦を受給者した⽅の声&
状況別解説

給付⾦を受け取った⽅の事例ごとに、受給に⾄るまでの流れを分かりやすく紹介。

| 年齢 | 60代 |
|---|---|
| 性別 | 男性 |
| 症状 | 慢性肝炎 |
| 感染経路 | ⼀次感染 |
| 相談内容 | カルテがない |

「10年以上前にB型慢性肝炎と診断され、しばらく通院していたものの、数値が落ち着いたため治療をやめてしまった」──そんな方も少なくありません。
当時の治療記録が残っていないために、「カルテがないから請求は難しい」と言われて諦めてしまった方からのご相談も、多く寄せられています。
しかし、カルテが残っていないからといって、請求の可能性がなくなるわけではありません。
実際に、当時の検査結果や診療報告書を手元に保管されていた方が、それをもとに慢性肝炎として和解に至ったケースもあります。
B型肝炎給付金制度は、国の集団予防接種などにより感染した方や、その感染が家族を通じて広がった方を救済する制度です。
ただし、発症から長い年月が経過している場合や、医療機関が廃院している場合は、資料の入手や病態の立証が難しくなります。
今回は、60代男性の事例をご紹介します。
この方は一次感染者として給付金の対象ではあるものの、カルテが残っていなかったため「無症候性キャリア(給付金50万円)」としか認定されず、本人が主張する「慢性肝炎」とは認められていませんでした。
しかし、残されていたわずかな検査結果や経過資料を丁寧に整理・分析し、医学的な変化を一つひとつ立証していくことで、最終的に「慢性肝炎」として和解が成立した事例です。
この記事では、カルテがない場合でも「慢性肝炎」と認定される可能性がある理由と、そのために必要となる立証のポイントについて解説します。
Aさん(60代・男性)は、10数年前、会社の健康診断で肝機能の異常を指摘されました。
詳しい検査を受けたところ、B型肝炎ウイルスに持続感染していることが判明し、「慢性肝炎」と診断。強ミノ(グリチルリチン製剤)の静脈注射を数年間続けていました。
当時は仕事が多忙な中での通院で、週に数回の点滴治療を受けるために職場を早退することもあり、周囲の理解を得られずつらい時期もあったそうです。
その後、検査数値が落ち着いたために通院をやめ、以後は定期的な検査も受けていませんでした。
数年前、B型肝炎給付金制度のことを知り、他の法律事務所に相談しました。
しかし、通院していた病院がすでに廃院しておりカルテが存在しないため、「資料が足りず、無症候性キャリア(給付金50万円)の範囲でしか和解できない」と言われてしまいました。
納得できず、別の方法はないかと「みお綜合法律事務所」に相談されました。
Aさんは幸い、当時の検査結果や肝機能数値の記録をいくつか保管していました。
弁護士がそれらの資料を整理・分析し、発症時期や治療経過を示す補足資料を加えて国に主張した結果、慢性肝炎(発症から20年以内)として認定され、1,250万円の給付金が支給されました。
カルテがなくても、合理的な資料の組み合わせによって発症を立証できた事例です。
B型肝炎ウイルス(HBV)の感染経路にはさまざまなものがありますが、
B型肝炎給付金制度の対象となるのは、国が行っていた集団予防接種などで注射器が連続して使用されたことによる感染、
またはその感染が次の世代に広がった場合です。
昭和23年7月1日から昭和63年1月27日までの間に生まれた方は、
幼少期に実施された集団予防接種で、注射器が連続して使用されていたことにより、
B型肝炎ウイルスに感染した可能性が高いとされています。
この期間に接種を受けた方が、国の責任のもとで救済対象となるのがB型肝炎給付金制度です。
Aさんもこの世代に該当し、幼少期に受けた集団予防接種を通じて感染した「一次感染」の対象でした。乳幼児期に感染すると、免疫機能が未発達であるためウイルスを排除できず、
体内にウイルスが持続する「キャリア(持続感染者)」となる割合が非常に高くなります。
ただし、「キャリア」とは、あくまでウイルスが体内に存在している状態を指します。
一方、「慢性肝炎」は、キャリア状態の方の中で肝臓に炎症が生じ、
GPT(ALT)やAST(GOT)などの肝機能数値が上昇し、
医師により慢性の肝炎と診断された段階をいいます。
B型肝炎給付金制度では、「慢性肝炎」などの症状がでている状態とは区分けされています。
Aさんは「キャリア」でしか認定を受けられない状態でした。しかし、治療として受けていた「強ミノ注射(グリチルリチン製剤)」は、肝臓の炎症を抑える一般的な治療法で、当時としては標準的な慢性肝炎治療でした。
みお綜合法律事務所では、このような治療歴を主張し、過去に慢性肝炎を発症していた経過が確認できるとして、「無症候性キャリア」ではなく「慢性肝炎」で和解することができました。
B型肝炎給付金制度は、国が行っていた集団予防接種などで感染した方や、その感染が家族を通じて広がった方を救済するために設けられました。
この制度では、感染経路や病態、発症時期などの条件を満たすことで、国から給付金を受け取ることができます。
支給される金額は、病態(症状の進行度)と発症からの経過年数によって異なります。
たとえば、次のように区分されています。
Aさんの場合、10数年前に「B型慢性肝炎」と診断されており、発症から20年以内に該当するため、制度上は1,250万円の給付金額が対象となります。
当初は他の事務所で「無症候性キャリア」と判断されかけていましたが、弁護士が当時の検査結果や治療経過を整理し、カルテがなくても慢性肝炎の発症を示すことができた結果、1,250万円の和解が成立しました。
このように、給付金の支給は「病態や時期の形式的な整理」だけでなく、限られた資料から実際の発症を裏づける立証の工夫が重要です。
だからこそ、過去の記録を丁寧に読み取り、適切な主張を組み立てる弁護士のサポートが大きな力になります。
カルテは、感染経路や病態を裏付ける最も重要な資料です。
しかし、医療機関の保存期間は原則5年。
10年以上前の診療記録が残っていることはまれで、特に廃院した病院の場合は、入手が困難です。
とはいえ、「カルテがない=請求できない」わけではありません。
Aさんのように、当時の検査報告書、診療明細、薬剤記録、領収書、通院スケジュールなど、複数の資料を組み合わせることで、慢性肝炎の発症時期や治療内容を再構成できます。
代替資料として有効なものの例
弁護士は、これらを時系列で整理し、病態の推移が矛盾なく説明できる形にまとめて国へ提出します。
また、医療機関が廃院していても、当時の主治医が勤務していた他の病院を辿るなど、情報を掘り下げることで新たな証拠が見つかる場合もあります。
さらに、「病態に係る診断書」を主治医に依頼できない場合も、みお綜合法律事務所では、既存の検査資料をもとに医学的上申書を作成し、慢性肝炎であることを補足します。
これにより、診断書が限定的でも請求を成立させた例が多数あります。
Aさんの場合、手元に当時の検査結果をいくつかお持ちでしたので、それをつなぎ合わせて、他の客観的資料ととともに、国に対して主張した結果、慢性肝炎(発症から20年以内として1250万円)の和解が認められました。
B型肝炎給付金の請求は、制度や立証のルールが複雑で、弁護士に依頼していても結果が分かれることがあります。
特に今回のようにカルテが残っていない場合、どの資料をどのように分析し、国に対してどのような主張を組み立てるかによって、認定結果が大きく変わることがあります。
Aさんも、当初は別の法律事務所に依頼し、「無症候性キャリア(給付金50万円)」と判断されていました。
しかし、みお綜合法律事務所では、手元に残っていたわずかな検査資料を丁寧に整理・分析し、病状の推移を医学的に再構成しました。
その結果、Aさんは「慢性肝炎」として1,250万円の和解が成立しました。
このように、B型肝炎給付金の結果は、どの弁護士に依頼するかで変わることがあります。
経験と知識をもつ弁護士が、限られた資料の中から事実を丁寧に読み取り、発症の経過や医学的根拠を説得力ある形で整理できるかどうかが、結果を左右する大切なポイントです。
みお綜合法律事務所では、次のような観点から依頼者をサポートしています。
カルテがない場合でも、過去の健診記録や検査結果、薬剤記録などから、慢性肝炎の発症を裏づける事実を抽出します。
この「どの資料をどう評価するか」の判断が、給付金額を左右します。
B型肝炎給付金に必要な診断書は、通常の医療文書とは異なります。
みおでは、医師に求められる記載内容を正確に伝える依頼書を用意し、制度要件を満たす診断書の作成をサポートします。
過去に和解が成立した事例と照らし合わせて、「同様の症状・経過でどのような判断がなされたか」を分析します。
その上で、個々のケースに最適な主張を組み立てます。
請求には時間がかかり、途中で不安を感じる方も多くいらっしゃいます。
みおでは、手続きの進捗や今後の見通しを丁寧に共有し、最後まで安心して任せられるサポート体制を整えています。
今回のケースから学べることは次のとおりです。
「カルテがないから無理」と言われても、諦める必要はありません。
当時の検査結果や通院の痕跡を整理し、専門家とともに一歩ずつ証拠を積み重ねていけば、給付金を受け取る可能性は十分あります。
Aさんのように、かつて断られたケースからでも、再挑戦で和解を実現できた例は多くあります。
迷われている方は、どうか早めにご相談ください。